電気保安

#05 カラスが引込柱に”おうち”を作ってた話

#05 カラスが引込柱に”おうち”を作ってた話

先日、Xでも呟かせて頂いたのですが管理物件の引込柱を見上げるとMOFの天板に茶色いものが。

そうです。カラスが巣を施工してくれていたのです。

月次点検の時には、よく先輩から「引込柱の外観確認も大事だぞ!」と言われており、実際こういった出来事が無いと「あーあー、何の異常もねぇーじゃん」なんて思っちゃいますが、今回の様な事が起きるとつくづく外観点検の大切さに気付かされます。

とりあえず、実際の写真を見て頂きましょう。

↓こんな感じでした。↓

MOF(計器用変成器)の上に無造作に置かれた木々たち。

そんなところに置くんじゃねーよ。と電気関係の仕事をしている人なら共感してくれますよね?

木が高圧ケーブルの被覆を傷つけて、災厄の場合は相間短絡を起こす可能性も考えられます。

MOFは電力会社の所有物ですが、この場合のPAS二次側の事故は需要家側の責任となるでしょうから、早急な撤去が求められます。

しかも、写真を見て頂きますと分かるように、ここの引込柱に設置されているMOFはPASとの距離も近く、電力会社の配電線に近いのもポイントです。

この日は上司に連絡して後日、高所作業車を用意してPAS開放後に巣を撤去する段取りとなりました。

撤去する際の注意点

「段取り済ませて停電させて、さぁ撤去!」と行きたいところですが、ここで一つ注意点があります。

それは、「鳥獣保護法」の存在です。

”鳥獣保護法”とは、鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律の事で、野生の鳥・卵・ヒナを許可なく捕獲・損壊するのは禁止されています。

これはカラスは例外では無く、巣を撤去するには以下の2つを確認する事が重要です。

①巣の中に”卵もしくはヒナ”が居るかどうか?

②居た場合は、市役所に連絡し撤去して良いかを確認する。

空き巣の場合は無許可で撤去して良いみたいですが、ヒナや卵が居た場合は自治体の許可が必要みたいです。

調べると、勝手に撤去したら罰則があるようで、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられるようです。

また、巣の中を確認しようとして親カラスに威嚇されることもあるようなので昇柱する際は、墜落制止用器具の着用や両手両足が自由に動かせるように高所作業車の使用も検討した方が良いと思います。

まとめ

今回は、巣の中に卵もヒナも居らず施工中だったので撤去する事が出来ました。

カラスも生き物ですから、子孫を敵に見つけられない場所を狙って引込柱に巣を作ったのでしょう。

人間社会と生き物たちと上手く共存していくのは大変なことですが、共に良い選択肢を取る事が必要ですよね。

鳥獣により停電事故が発生したら需要家オーナーに怒られる。巣を撤去しようとしたら法律も遵守しなければならない。

電気主任技術者は常に難しい選択肢を迫られているのです。

今回は以上です。ご覧頂きありがとうございました。

-電気保安

© 2026 電気管理技術者を目指すBlog